TDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)という新しい運用型広告が、楽天市場広告のプロモーションメニューに、2023年11月14日(火)に追加されました。
どういう広告なのかを、ざっくりと簡単に説明すると、
・楽天市場外に出稿するタイプの
・新しい検索連動型広告
です。
また、広告名称にTDAとあるため、既存のTDA広告(ターゲティングデイスプレイ広告)と混同してしまいそうですが、その性質はまったく異なる別物の広告です。
本記事では、そんな、まだ誰もがはっきりと捉え切れていない「TDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)」について、詳細に解説していきます。
※本記事は2024年9月時点での執筆記事です。ご覧になられるタイミングによっては最新情報ではない可能性がございますため予めご了承ください。
TDAエクスパンション(TDA-EXP)とは?|楽天市場広告解説
- 楽天市場広告のTDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)とは?
- 楽天市場内の他の運用型広告とTDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)の違いは?
- 楽天市場広告のTDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)の運用メリット
- 楽天市場広告のTDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)の機能
- 楽天市場広告のTDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)導入時の設定方法
- 楽天市場広告のTDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)のキャンペーン新規登録時の設定方法
- 楽天市場広告のTDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)の費用
- 楽天市場外に広告配信を行うことの重要性
- 楽天市場広告のTDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)はどんな店舗におすすめなのか?
- 【補足】楽天市場内のTDAエクスパンション(TDA-EXP)以外の運用型広告について
- 【まとめ】TDAエクスパンション(TDA-EXP)とは?|楽天市場広告解説
楽天市場広告のTDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)とは?
TDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)は、楽天市場広告のプロモーションメニューに2023年11月14日(火)に追加された、新しい運用型広告です。
楽天グループサービス外のメディアで自店舗商品のプロモーションが可能な新型のディスプレイ広告で、他の楽天市場内の広告と併用することで、より多くのユーザーにアプローチすることが可能になります。
従来の楽天グループサービス内での露出だけでは届かなかったユーザーにも訴求できるため、売上のベースアップや新しい属性のユーザー獲得が期待できます。
楽天市場内の他の運用型広告とTDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)の違いは?
続いては、楽天市場内の他の運用型広告とTDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)の違いについてです。
それぞれの役割の違いについては、以下の図をご覧ください。
画像引用元:楽天RMS(https://info.rms.rakuten.co.jp/rms/announcements/a3ddba5d-b264-4be0-8e1a-44042f4e1e58)
上記の図からも分かります通り、従来の楽天市場の運用型広告はすべて、楽天グループサービス内でのみ訴求を行う性質の広告でした。
今後の楽天市場事業の運営戦略上では、いかにして外部集客に取り組んでいくかも、非常に重要なポイントになっていきます。
楽天市場広告のTDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)の運用メリット
続いて、楽天市場広告のTDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)の運用メリットについて、ここでは以下の5つを解説していきます。
【TDAエクスパンションの運用メリット②】新規ユーザーの獲得
【TDAエクスパンションの運用メリット③】自店舗商品や自社ブランドの認知度アップ
【TDAエクスパンションの運用メリット④】自店舗商品やイベント情報等の情報の訴求力アップ
【TDAエクスパンションの運用メリット⑤】ROASを最適化しやすい
【TDAエクスパンションの運用メリット①】売上アップ
まず1つ目は、売上アップです。
前述の通り、TDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)は楽天グループサービス外へ配信される広告のため、運用を新たに始めることで、従来とは異なるユーザー層へのアプローチによる売上の純増が期待できます。
足し算のシンプルな考え方のお話です。
【TDAエクスパンションの運用メリット②】新規ユーザーの獲得
続いて2つ目は、新規ユーザーの獲得です。
こちらも上記と同様、楽天グループサービス外へのアプローチにより、これまでに出会えなかった新しいユーザーとのマッチングが実現されます。
楽天経済圏外に生息しているユーザーの取り込みには、この広告の性質は非常にポジティブであると言えます。
【TDAエクスパンションの運用メリット③】自店舗商品や自社ブランドの認知度アップ
続いて3つ目は、自店舗商品や自社ブランドの認知度アップです。
楽天市場内での訴求だけでは認知獲得に頭打ち感を感んじている店舗にとっては、楽天グループサービス外のユーザーへ訴求できるこの広告は、非常に魅力的なツールであると言えます。
TDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)経由でどのようなユーザーアクションが得られるか、論より証拠で、まずは一度テスト的に配信をスタートしてみることが大切です。
【TDAエクスパンションの運用メリット④】自店舗商品やイベント情報等の情報の訴求力アップ
続いて4つ目は、自店舗商品やイベント情報等の情報の訴求力アップです。
TDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)は、広告キャンペーンを登録する上で、キャンペーンタイプ選択のデフォルトが一律で「自動」となっているため、手動での細かな設定や、原稿や画像の入稿等がまったく必要ない仕様になっています。
そのため、Meta社(FacebookやInstagramを運営)の質が高い機械学習で各ユーザーごとに最適化された商品名や画像の組み合わせで自動配信される仕組みにより、工数をかけずに、自店舗商品やイベント情報等の情報の訴求力アップが可能です。
今後のさらなる機能改善により、ターゲティング設定や広告配信フォーマット等のカスタマイズも予想されており、より成果の得やすい広告へと進化していく可能性があります。
【TDAエクスパンションの運用メリット⑤】ROASを最適化しやすい
続いて5つ目は、ROASを最適化しやすい点です。
TDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)は、日予算や広告配信先のターゲットを自動で調整します。
そのため、ターゲットユーザーごとに最適な形の広告を、効果的且つ効率的に配信してくれ、広告費用を抑えることができやすい仕様になっています。
ただし、設定可能なターゲティングが、
・リターゲティング配信
・ブロード配信
上記の3種類あり、各設定により広告配信数や広告費用はまったく変わってくるため、自店舗に合った設定で広告は配信するようにしてください。
楽天市場広告のTDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)の機能
続いて、楽天市場広告のTDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)の機能を、ここでは以下の2つについて解説します。
【TDAエクスパンションの機能②】画像入稿や原稿編集が一切不要
【TDAエクスパンションの機能①】配信先はMeta社の提供するオーディエンスネットワーク
まず1つ目は、配信先はMeta社の提供するオーディエンスネットワークである点です。
TDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)は、楽天グループサービス外に配信される広告で、その配信先はMeta社の提供するオーディエンスネットワークです。
具体的には、Facebook(フェイスブック)やInstagram(インスタグラム)やその他Meta社が提供するサイトやアプリが対象になります。
Meta社が提供する優秀な機械学習と良質なメディアを活用して、ユーザーにとって最適化された広告を効果的且つ効率的に配信する事が可能になっています。
【TDAエクスパンションの機能②】画像入稿や原稿編集が一切不要
続いて2つ目は、画像入稿や原稿編集が一切不要になっている点が挙げられます。
楽天市場内の広告には、手動による多少複雑なキャンペーンの設定が求められるものや、審査を通さなければ広告配信ができないものがありますが、TDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)はその心配はありません。
自動的に広告内容は作成される仕組みのため、画像入稿や原稿編集が一切不要になっています。
広告と聞くと身構えてしまうタイプの方でも、簡単な設定だけであとはお任せ、という広告であれば始めやすいのではないでしょうか。
そういった方は、こういう広告からまず運用を始めてみるのもよろしいかもしれません。
楽天市場広告のTDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)導入時の設定方法
続いて、TDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)導入時の設定方法を解説します。
【TDAエクスパンション導入時の設定方法②】広告(プロモーションメニュー)の「ターゲティングディスプレイ広告-エクスパンション」をクリック
【TDAエクスパンション導入時の設定方法③】メニューボタンの「キャンペーン」に入り「新規登録」から設定開始
【TDAエクスパンション導入時の設定方法①】楽天RMSへログイン
TDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)の設定はすべて楽天RMSから行うため、まずは楽天RMSにログインしてトップページを開きましょう。
ちなみに、楽天RMSはスマホアプリ版もありますが、PC版からでなければ詳細な設定はできないため、必ずPC版の楽天RMSにてログインしてください。
【TDAエクスパンション導入時の設定方法②】広告(プロモーションメニュー)の「ターゲティングディスプレイ広告-エクスパンション」をクリック
PC版の楽天RMSにログインしてトップページを開いたら、続いてはレフトナビから、
上記の①②③の順に進んで、TDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)のメニュー画面を開いてください。
【TDAエクスパンション導入時の設定方法③】メニューボタンの「キャンペーン」に入り「新規登録」から設定開始
TDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)のメニュー画面を開いたら、続いては、
をクリックして、キャンペーン管理画面を開いてください。
続いて、その画面上に表示されている、
をクリックして、ここからTDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)を配信するためのキャンペーン新規登録の詳細設定を行います。
ここまでで、TDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)の配信を開始するための、キャンペーン新規登録の詳細設定前までの準備は完了です。
楽天市場広告のTDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)のキャンペーン新規登録時の設定方法
続いて、TDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)のキャンペーン新規登録の詳細設定について解説していきます。
上記の「新規登録ボタン」をクリックすると、キャンペーン新規登録のポップアップが表示されます。
その画面上で、①②③④⑤⑥⑦の順に設定を行うことで、TDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)のキャンペーン新規登録は完了です。
①キャンペーン名
ここには、任意の管理しやすいキャンペーン名を登録してください。
②キャンペーンタイプ
現在は、デフォルトで「自動」しか選択できませんが、今後は「カスタム」も選択可能になります。
③入札戦略
「クリック重視」か「ROAS重視」を選択します。
④継続日予算
広告日予算を入力します。また、入力した金額は変更しない限り、毎日続けて適用されます。
⑤キャンペーンステータス
すぐに機能をONしたければ「有効」、逆にしたくない場合は「無効」にチェックを入れてください。
⑥ターゲティング設定
「ユーザー最適化配信」か「リターゲティング配信」か「ブロード配信」を選択します。
⑦登録する
最終的にこのボタンをクリックすれば、TDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)のキャンペーン新規登録は完了です。
楽天市場広告のTDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)の費用
続いて、TDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)の費用についてです。
まずは課金方式ですが、TDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)は、TDA(ターゲティングディスプレイ)広告と同じ「インプレッション課金方式」が採用されています。
また、広告費用は、「広告の表示回数(ユーザーにバナー広告の50%以上が1秒以上表示された回数) × 配信単価」で計算され、インプレッション単価の調整はTDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)ではできない仕様になっています。
続いて、広告利用可能な最低の日予算設定額ですが、設定した入札戦略によって金額が変わってきます。
具体的には、「クリック重視」の場合は3,000円から、「ROAS重視」の場合は6,000円から、となっています。
また、この設定金額はあくまで目安であり、配信効果等に応じて超過するケースもあるため、予め理解しておきましょう。
楽天市場外に広告配信を行うことの重要性
続いて、楽天市場外に広告配信を行うことの重要性についてです。
画像引用元:楽天RMS(https://info.rms.rakuten.co.jp/rms/announcements/a3ddba5d-b264-4be0-8e1a-44042f4e1e58)
上記は、とある楽天ユーザーの方の1日の過ごし方を表した図です。
この図からは、いかに楽天ユーザーであったとしても、楽天関連のサービスを利用している時間は1日のうちの本当に一部にすぎないという事実が読み取れます。
そのため、楽天グループサービス内への広告配信だけでなく、楽天グループサービス外のメディアへの広告配信を行うことは、売上アップと新規ユーザー獲得のためには、非常に重要な打ち手であることは間違いありません。
画像引用元:楽天RMS(https://info.rms.rakuten.co.jp/rms/announcements/a3ddba5d-b264-4be0-8e1a-44042f4e1e58)
続いて、上記の図もご覧ください。
この図からも分かるように、実は、新規顧客の獲得には、「楽天市場内の広告」よりも「楽天市場外の広告」の方が強いという結果が出ています。
このデータからも、楽天グループサービス外のメディアへの広告配信は、非常に重要な打ち手であるということが言えます。
楽天市場広告のTDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)はどんな店舗におすすめなのか?
続いては、TDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)はどんな店舗におすすめなのかという点についてですが、結論、下記のような店舗に適した広告です。
・ブランド認知の拡大を目指したい店舗:Meta社提供の広範なメディアを活用し、広告のリーチを楽天市場の外にまで広げることでブランド認知の拡大が期待できます。
・広告運用リソースを減らしたい店舗:自動キャンペーン設定を採用しており、複雑なキャンペーンの設定や原稿編集が一切不要なため、運用の効率化を図りたい店舗に適した広告です。
【補足】楽天市場内のTDAエクスパンション(TDA-EXP)以外の運用型広告について
楽天市場には、TDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)以外にも沢山の運用型広告が存在します。
楽天市場内のその他の運用型広告について、参考までにぜひこちらもチェックしてください。
楽天RPP広告(検索連動型広告)
楽天CPA広告(効果保証型広告)
楽天クーポンアドバンス広告(運用型クーポン広告)
TDA広告(ターゲティングディスプレイ広告)
RPPエクスパンション(RPP-EXP)
【まとめ】TDAエクスパンション(TDA-EXP)とは?|楽天市場広告解説
TDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)はまだまだ新しい広告のため、今後も機能改善や新機能の開発・実装などが進み、より魅力的な広告になっていく可能性があります。
新情報など、何か動きがあり次第、本記事でもまた随時ご紹介していきます。
今後もらく部では、日本全国の楽天市場ビジネスに従事されていらっしゃる皆さまのお役に立つ情報をお届けしていきます。
本ブログの記事を気に入っていただけた方は、ぜひブックマークやSNSでのシェアをお願いできれば幸いです。
以上、
TDAエクスパンション(TDA-EXP)とは?|楽天市場広告解説
と題しまして、楽天市場内の運用型広告であるTDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)について、楽天市場専門ECコンサルタントの見地から解説させていただきました。
コメント
[…] TDAエクスパンション(TDA-EXP)とは?|楽天市場広告解説 TDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)という新しい運用型広告が、楽天市場広告のプロモーシ […]
[…] TDAエクスパンション(TDA-EXP)とは?|楽天市場広告解説 TDAエクスパンション(TDA-EXP/ターゲティングディスプレイ-エクスパンション)という新しい運用型広告が、楽天市場広告のプロモーシ […]