楽天RPP広告について、本記事では、一人でも多くの方に正しい取り組み方がご理解いただけるように、設定方法・費用・運用のコツなどについて詳細に解説していきます。
楽天市場で売上を上げていくためには、何よりもまずは、楽天RPP広告などの運用型広告を駆使した「集客」が最初の関門です。
楽天市場は、独自ドメインにて展開する完全独立独歩の自社ECよりも、集客は圧倒的に楽と言われています。
もちろん、それを否定するつもりはありません。
ただ、いかに楽天市場といえども、どんなに楽天RPP広告を使おうが、間違ったやり方ではどんなに頑張ったところで売上につながるトラフィックを集めることはできません。
しかし、楽天RPP広告に関する本記事の内容をご理解いただければ、間違いなく楽天市場での集客は楽になると確信しています。
かなり詳しく解説していきますので、少し長めの記事にはなりますが、ぜひ最後までお付き合いください!
※本記事は2024年9月時点での執筆記事です。ご覧になられるタイミングによっては最新情報ではない可能性がございますため予めご了承ください。
楽天RPP広告とは?RPPの設定方法・費用・運用のコツなどを詳細解説
- 楽天RPP広告とはどういう広告なのか?
- 楽天RPP広告とは楽天市場内のどこに表示される広告なのか?
- 楽天RPP広告はなぜ楽天市場広告の中で最も重要度が高い広告と言われるのか?
- 楽天RPP広告の代表的な6つの仕組みや特徴
- [楽天RPP広告の代表的な6つの仕組みや特徴①]PCでは検索結果の上から4商品以内、スマホでは6商品以内に表示可能
- [楽天RPP広告の代表的な6つの仕組みや特徴②]商品ページに登録しているテキスト情報がすべて広告出稿の対象になる
- [楽天RPP広告の代表的な6つの仕組みや特徴③]商品ページ上に登録していないキーワードでも広告が出せる
- [楽天RPP広告の代表的な6つの仕組みや特徴④]クリック課金型のため広告予算のコントロールがしやすい
- [楽天RPP広告の代表的な6つの仕組みや特徴⑤]ひと月5,000円から利用することができる
- [楽天RPP広告の代表的な6つの仕組みや特徴⑥]ユーザーの検索意図に直結した広告表示ができる
- 楽天RPP広告のメリットやおすすめの理由
- 楽天RPP広告にはデメリットもある
- 楽天RPP広告と相性の良い商品とは?
- 楽天RPP広告と相性の悪い商品とは?
- 楽天RPP広告導入時の設定方法
- 楽天RPP広告のキャンペーン新規登録時の設定方法と広告予算等の設定・修正方法
- 楽天RPP広告のイベント開催時の運用テクニックやコツ
- 楽天RPP広告でおさえておきたい対策やコツ
- 楽天RPP広告で個別商品登録とキーワード設定を行うメリット
- 楽天RPP広告で個別商品登録とキーワード設定を行うデメリット
- 楽天RPP広告の表示順位決定ロジックと必要な対策
- 楽天RPP広告の運用について事前に知っておくべきポイント
- 楽天RPP広告の運用成果の最大化に役立つコツやノウハウ
- 【補足】楽天市場内の楽天RPP広告以外の運用型広告について
- 【まとめ】楽天RPP広告とは?RPPの設定方法・費用・運用のコツなどを詳細解説
楽天RPP広告とはどういう広告なのか?
一般的に広く「RPP広告」と呼ばれていますが、正式名称は、
という名称です。
広告タイプは、顧客が検索窓から検索した特定のキーワードに反応して、出稿対象として設定していた商品情報が連動して検索結果面に表出するシンプルな検索連動型広告です。
広告の課金形式は、いわゆるクリック課金型のCPC広告で、売上が上がっても上がらなくても、クリックされることで広告費が請求される仕組みになっています。
楽天RPP広告とは楽天市場内のどこに表示される広告なのか?
【PC】
【スマホ】
続いて、楽天RPP広告が楽天市場内のどこに表示されるのかについてですが、楽天市場で検索窓から商品を検索した際、検索結果面の先頭の箇所に [PR] と商品名の頭に記載された商品が複数表示されます。
この、検索結果面の先頭に並んでいる [PR] と商品名の頭に記載された商品が、RPP広告で表示された商品情報になります。
ちなみに以前は、
・スマホは上から5商品
の表示枠数でしたが、一時期のABテストを経て、現在の2024年8月27日時点では、
・スマホは上から6商品
※2024年8月27日現在情報
に、枠数が拡張されています。
また、もともとは上記のような検索結果面にのみ表示される広告でしたが、現在では、直近閲覧履歴などからリターゲティングされて、アプリトップの「あなたにおすすめの商品」等にもパーソナライズ表示されるようになったなど、広告面は日々拡張傾向にあり、ひと昔前とはRPP広告の在り方そのものが大きく変わってきています。
楽天RPP広告はなぜ楽天市場広告の中で最も重要度が高い広告と言われるのか?
楽天市場事業で売上を伸ばすためには、当然のことですが、より多く商品を販売できるようになっていかなければならず、これもまた当たり前ですが、そのためにまず必要なのは、その見込客を一人でも多く集めるための「集客」ということになりますよね。
そのために、たとえば楽天サーチの検索結果面の上位エリアなど、来訪者から見て、楽天市場内の目立つ場所に自店舗の商品情報が掲載できれば、見込客を集めることができやすくなります。
また、楽天市場には様々なジャンルやカテゴリーの店舗が混在しているため一概には言えませんが、市場全体の平均値として店舗流入のおおよそ40%程度が楽天サーチからの検索流入と言われているため、この割合を上げていくことは楽天での集客においては非常に重要な要素であると言えます。
しかしながら、楽天市場内には星の数ほどの商品情報が存在しており、競合列強の商品を押しのけて、自店舗の商品情報を上位表示させることはそんなに簡単なことではありません。
仮に、出店したばかりでまだほとんど販売実績がない状態の商品ページや、競合が強いジャンルやカテゴリーで新しく出品したばかりの商品ページ等の場合は、楽天サーチの性質上、検索結果の下位からのスタートとなるため尚更です。
そんな時に、弱者にも戦える余地を与えてくれたり強い味方になってくれるのが、楽天RPP広告なのです。
楽天RPP広告は、検索結果面に表示する広告のため、自然検索ではまだ下位のあまり販売実績のない商品でも、広告枠を通じて検索結果の上位に狙って表示させることができます。
なかなか自力だけで戦うのは厳しいはじめのうちは、こういった広告の力を借りながら露出とアクセス人数を増やし、見込客集めと販売実績作りを促進していくことが大切です。
また、楽天RPP広告の力を借りながらアクセスや販売の実績を積み重ねていくことで、楽天サーチ上の対象商品ページへの評価も実績に比例して向上していくため、同時に、検索順位の決定をつかさどるアルゴリズム対策や自然検索の表示順位アップにもつながっていきます。
これらの観点から、楽天市場広告の中で、RPP広告は最も重要度の高い広告であると言われています。
楽天RPP広告の代表的な6つの仕組みや特徴
それでは続いて、楽天RPP広告の代表的な6つの特徴を紹介していきます。
[楽天RPP広告の代表的な6つの仕組みや特徴②]商品ページに登録しているテキスト情報がすべて広告出稿の対象になる
[楽天RPP広告の代表的な6つの仕組みや特徴③]商品ページ上に登録していないキーワードでも広告が出せる
[楽天RPP広告の代表的な6つの仕組みや特徴④]クリック課金型のため予算のコントロールがしやすい
[楽天RPP広告の代表的な6つの仕組みや特徴⑤]1ヶ月5,000円程度から利用することができる
[楽天RPP広告の代表的な6つの仕組みや特徴⑥]ユーザーの検索意図に直結した広告表示ができる
[楽天RPP広告の代表的な6つの仕組みや特徴①]PCでは検索結果の上から4商品以内、スマホでは6商品以内に表示可能
楽天RPP広告の広告枠の最上部エリアは、PCページ・スマホページともに、検索結果面の自然検索結果の1位よりも前に表示されます。
すなわち、自然検索ではまったく上位表示できない力のない商品ページでも、楽天RPP広告を使えば、楽天SEOで1位の商品ページよりも検索結果面で上部に露出することが可能になります。
また、PCページでは4ページ目まで各4商品ずつ、スマホページでも最上部の6商品表示以降も2回ほど各6商品ずつ、楽天RPP広告の表示チャンスがあります。
楽天RPP広告は、以前よりも広告枠数が増えたため、より、実績のない商品ページの検索上位表示へのチャンスは広がっていると言えます。
[楽天RPP広告の代表的な6つの仕組みや特徴②]商品ページに登録しているテキスト情報がすべて広告出稿の対象になる
楽天RPP広告は、キャンペーンCPCおよび商品CPCでの出稿では、商品ページ上に登録されているテキスト情報がすべてそのまま自動的に広告出稿の対象になります。
そのため、楽天RPP広告でしっかりとチャンスメイクをしていくためには、商品ページ上には容量が許すかぎり、ビッグワードからスモールワードまであらゆるキーワードを登録できているという状態が求められます。
楽天SEO対策は楽天サーチに対してだけでなく、楽天RPP広告に対する観点での取り組みも非常に重要です。
[楽天RPP広告の代表的な6つの仕組みや特徴③]商品ページ上に登録していないキーワードでも広告が出せる
上記と逆のお話のように感じるかもしれませんが、個別のキーワードターゲティング機能であるキーワード設定では、商品ページ上に登録していないキーワードでも、入札を通じて希望のキーワードでの露出をお金で買うことができます。
そのため、容量の関係で商品ページにテキスト情報として登録しきれなかったキーワードで、どうしても上位表示させたいものがある場合などは有効な取り組みと言えます。
ただし、いくら楽天RPP広告経由でそのキーワードによる流入と販売実績を獲得できたとしても、商品ページ上にテキスト情報として登録がないキーワードに関しては、楽天SEO観点での評価面の実績の積み上げにはつながらないというデメリットもあるため、この点にはあらかじめ注意が必要です。
ひとつ例として例えるなら、返戻金のある積み立て型の保険と、返戻金のない掛け捨て型の保険の違いと同じようなイメージです。
[楽天RPP広告の代表的な6つの仕組みや特徴④]クリック課金型のため広告予算のコントロールがしやすい
楽天RPP広告はクリック課金型のCPC広告のため、広告をクリックされる度に、その都度、広告費が発生する仕組みです。
そのため、仮に広告が表示されてもクリックされなければ、広告費は1円もかかりません。
枠を購入するタイプの純広告のように、利用するために先にある程度の額の広告費を支払う必要もありませんし、TDA広告(ターゲティングディスプレイ広告)のようにインプレッション課金型でもないため、そういった意味ではとても広告予算のコントロールがしやすい広告だと言えます。
また、これからはじめて楽天RPP広告の運用を始める場合は、いきなりキーワード設定をすることは避け、まずは最低クリック単価が10円から出稿できるキャンペーンCPC(=出品中の全商品の全テキスト情報に対してオートで出稿する方式)と商品CPC(=個別登録した商品のページ上のテキスト情報に対してオートで出稿する方式)からスタートするようにしてください。
その理由は、キーワード設定は、最低クリック単価が40円からと少し割高で、しっかり露出をとっていくためにはより高い単価設定が必要なケースも多いため、ある程度は広告の仕組みを理解できてからでないと運用が少し難しいからです。
それよりは、最低クリック単価が10円からと安く、出品中の全商品の全テキスト情報に対してオートで出稿できるキャンペーンCPCと商品CPCからの運用スタートの方が、圧倒的にリスクも低いです。
まずは小さくはじめて、慣れてきたら徐々にCPCを引き上げたり、キーワード設定も取り入れるなどで幅を広げていくのが良いでしょう。
[楽天RPP広告の代表的な6つの仕組みや特徴⑤]ひと月5,000円から利用することができる
上記④の「広告予算がコントロールしやすい」にも通じるお話ですが、楽天RPP広告は月の予算は5,000円から利用することができます。
そのため、継続月予算に設定する金額さえ間違えなければ、不用意に大きな広告費を消化してしまう等のトラブルを避けることは簡単です。
運用に慣れないうちは、
のようなサイクルで回していくのが安全策と言えます。
また、楽天RPP広告のCPCの適用される優先順位は、
の順に優先適用されますので、楽天RPP広告でキャンペーンを設定する上では必ず覚えておくようにしましょう。
[楽天RPP広告の代表的な6つの仕組みや特徴⑥]ユーザーの検索意図に直結した広告表示ができる
楽天RPP広告は、検索連動型広告のため、基本的には商品タイトル(商品名)やキャッチコピーや商品説明文や販売説明文など、商品ページ上に登録されているキーワードがユーザーの検索クエリに反応して、商品情報が広告枠に表示されます。
そのため、ユーザー目線で、ユーザーがどのようなキーワードで検索するかの予測に基づいて適切にキーワードが商品ページ上に登録されていれば、ミスマッチにつながりにくい、ユーザーの検索意図に直結した購入確率の高い広告表示が可能になります。
上記の観点も、楽天RPP広告が、楽天市場内で最も重要度が高い広告であると言われる理由です。
しかし、逆もしかりです。
もしも適切にキーワードの登録ができていない状態で広告を回してしまえば、ユーザーの検索意図から離れた購入確率の低い広告表示が行われてしまうため、注意が必要です。
商品ページ上のテキスト情報登録の最適化は、楽天SEO対策だけではなく、検索連動型広告である楽天RPP広告にも多大な影響を及ぼすことをしっかりと理解しておきましょう。
楽天RPP広告のメリットやおすすめの理由
続いて、楽天RPP広告を利用する上でのメリットやおすすめの理由を、ここでは代表的な以下の4つについて解説していきます。
[楽天RPP広告のメリット②]低予算でも配信可能なため初心者でも安心して取り組める
[楽天RPP広告のメリット③]表示されただけでは広告費の発生がない親切設計
[楽天RPP広告のメリット④]ランク別入札最適化機能を活用することでCPCのチューニングが初心者にも簡単にできる
[楽天RPP広告のメリット①]実績のない商品ページでも検索結果1ページ目の上部に露出できる
新規出店して間もない店舗の商品ページやあまり販売実績のない商品ページを、楽天サーチの検索結果で上位表示させることは、結論、物理的に無理です。
しかし、少しでも人目につくところに露出しなければ、誰にも見られず、売上が伸びないどころか、いつまでたっても検索上位表示でさえ夢のまた夢です。
そんな時に強力な助けになるのが、楽天RPP広告です。
楽天RPP広告を活用すれば、自力ではなかなか表示させることが難しい楽天市場の検索結果の上位に、広告という形で自店舗の商品ページを表示させることができます。
楽天市場を訪れるユーザーは、スマホであってもPCであっても、検索結果に表示されたすべての商品を端から端まで見るということは、まずありえません。
逆に、自分がユーザーの立場の時にどのように行動しているかを思い返してみていただければ、よく分かるはずです。
そのため、初動からスムーズに販売を軌道に乗せていくためにも、検索上位表示目的での楽天RPP広告の有効活用は、大きなメリットのある非常に重要なポイントなのです。
[楽天RPP広告のメリット②]低予算でも配信可能なため初心者でも安心して取り組める
楽天RPP広告は、1ヶ月の月予算は5,000円から、最低クリック単価が10円(キーワード設定は40円〜)から、楽天サーチ上への広告の出稿が可能です。
まだ新規出店したばかりで楽天内の広告のことがよく分からないうちは、先入観から、
広告=難しい
という風に身構えてしまいがちですが、楽天RPP広告は上記のように低予算からでもスタートすることができ、システム上、継続月予算という項目に入力した金額以上を請求されることもないため、有料のWEB広告を触るのが初めてという方でも安心して取り組むことができます。
[楽天RPP広告のメリット③]表示されただけでは広告費の発生がない親切設計
楽天RPP広告は、表示されただけで課金されるインプレッション課金型ではなく、クリックされてはじめて費用が請求されるクリック課金型のため、インプレッション課金型と比べると無駄な広告費の発生を抑制しやすい親切な設計の広告です。
また、楽天市場では、トラフィック品質確保ポリシーに基づいて、広告の不正クリックに対する監視システムが実装されており、たとえば競合からの嫌がらせなどがあった際に、それが不正クリックと認められると、その分の広告費は請求対象にならないように配慮される仕組みのため、その点も広告を利用していく上では非常に安心できる材料です。
補足ですが、楽天市場内の広告に「TDA広告(ターゲティングディスプレイ広告)」という広告がありますが、この広告は表示されただけで課金されるインプレッション課金型の広告のため、ぜひ覚えておきましょう。
[楽天RPP広告のメリット④]ランク別入札最適化機能を活用することでCPCのチューニングが初心者にも簡単にできる
楽天RPP広告では、2024年から新たに、
が導入されました。
この機能は、ユーザーの会員ランクによって商品閲覧時の入札価格を自動的に最適化するオプション機能で、会員ランクの高いユーザーに対しては入札を強化し、ランクの低いユーザーに対しては入札を弱めることにより、DPG会員(ダイヤモンド・プラチナ・ゴールドランクの会員の通称)などの購入確度の高いユーザーに対してより露出を強化する仕組みです。
2024年以前は楽天RPP広告の設定変更はすべて手動での対応が必要でしたが、このランク別入札最適化機能の登場により、初心者でも運用面のチューニングが楽に行えるようになりました。
HTMLの知識がなくてもトップページが作成できる機能の登場などもそうですが、近年、楽天市場は初心者でも扱いやすい販売環境の整備に力を入れてきており、恐らくこれからもドンドンこういった機能改善は進んでいく可能性が高いと考えられています。
楽天RPP広告にはデメリットもある
楽天RPP広告には、メリットやおすすめの理由だけでなく、もちろんデメリットも存在するため、ここでは以下の4つについて解説していきます。
[楽天RPP広告のデメリット②]楽天市場内でしか配信されないためユーザーにアプローチできる範囲が限定的
[楽天RPP広告のデメリット③]楽天市場への出店者でなければ利用することができない
[楽天RPP広告のデメリット④]一度配信設定をして終わりではなく継続的なチューニングが必要なため運用にはある程度の工数がかかる
[楽天RPP広告のデメリット①]競合が多く競争の激しいカテゴリーではクリック単価の高騰が起こりやすい
楽天RPP広告は、その配信の手軽さとスピード感やダイレクト感のある販売への直結性から、楽天市場に出店するほとんどの店舗が利用していると言っても過言ではありません。
そのため、競合が多く競争の激しいカテゴリーでは、どこも重要なキーワードを狙いにいくため、重要なキーワードほどクリック単価が高騰しやすい傾向があります。
上記の理由から、はじめのうちは、楽天RPP広告ではなかなかビッグワードは狙いづらいことは否めません。
また、上記からも分かる通り、大手や有名店は資金力があるため、多くの流入が流れ込んでくる大きな市場(=ビッグワードの市場)で資金力を活かして効率的に戦っていることが多いです。
そこで、はじめのうちのおすすめは、大手や有名店が狙っていない「クリック単価の安い隙間のキーワード」で出稿するという取り組み方です。
大きな市場には流入数や流通高では劣るものの、小さな市場(=スモールワードの市場)の方が大手や有名店が注力しておらず競合も比較的弱いケースが多いため、弱者であっても商品力さえあれば、十分戦える可能性は高いです。
併せて、最低クリック単価が40円と少し割高な「キーワード設定」はひとまず諦め、店舗全体に対してかかる「キャンペーンCPC」や商品ページとして広告を出稿する「商品CPC」の方が、最低クリック単価も10円と格段に安いため、予算の小さな店舗にとっては費用対効果が出しやすい戦術であると言えます。
[楽天RPP広告のデメリット②]楽天市場内でしか配信されないためユーザーにアプローチできる範囲が限定的
結論、楽天RPP広告は、楽天市場というプラットホーム内でのみ表示できる広告のため、インターネット上の他サイトへ配信することはできません。
そのため、楽天市場を訪れたユーザーにのみアプローチする広告という性質上、GoogleやYahoo!、YouTubeやFacebookやInstagram等のプラットホームにいるユーザーへはアプローチができない広告になります。
しかし、他サイトでも楽天市場の商品を紹介する広告って、時々インターネット上で見かけることがありますよね。
あれは例えば、楽天市場側で枠を買っているGoogleショッピングの広告枠に商品情報が露出されていたり等、別のところからの力がはたらいて表示されている広告になりますので、その点はぜひ覚えておきましょう。
ちなみに補足ですが、2024年に新しく新設された「RPPエクスパンション広告(RPP-EXP)」は、上記の、以前は無料で開放されていた楽天保有のGoogleショッピング広告枠を有償サービス化するために作られた広告のため、この点もぜひ覚えておきましょう。
「RPPエクスパンション広告(RPP-EXP)」に関しましては、こちらの記事でも詳しく解説しております。
ぜひ併せてチェックしてください。
[楽天RPP広告のデメリット③]楽天市場への出店者でなければ利用することができない
これも上記に通じところがありますが、楽天RPP広告は、楽天市場というプラットホーム内でのみ表示できる広告のため、そもそも楽天市場に出店している出店者でなければ利用することはできない広告です。
他の広告プラットホームとの連携などはありませんので、この点も覚えておきましょう。
[楽天RPP広告のデメリット④]一度配信設定をして終わりではなく継続的なチューニングが必要なため運用にはある程度の工数がかかる
楽天RPP広告は、例えば、Google広告やMETA広告(FacebookやInstagramへ配信する広告)などと比較すると、仕様や仕組みが非常にシンプルで設定も簡単なため、導入自体はそこまでハードルが高くありません。
しかし、しっかりと費用対効果を上げていくためには、広告クリック単価であるCPCの調整にはじまり、広告出稿対象とする商品の選定、キーワード設定の見直し、パフォーマンスレポートを活用してのチューニングなど、シンプルな中でも、日々それなりにやるべきことは少なくありません。
楽天RPP広告を攻略できるかどうかは、現在の楽天市場事業における成長には欠かせない重要度の高いポイントです。
はじめから上手い人など誰もいません。
日々コツコツと改善と努力を積み重ねていきましょう。
もしどうしても自力での運用が難しいという場合には、抱え込まずに、そういったサポートを専門的に行っているコンサルタントの方や、専門のコンサル会社などの外部機関に一度相談してみるのも良いでしょう。
楽天RPP広告と相性の良い商品とは?
それでは、楽天RPP広告と相性の良い商品とは、どのような商品なのでしょうか?
ここでは、代表的な以下の4つについて解説していきます。
[楽天RPP広告と相性の良い商品②]ターゲットが明確な商品
[楽天RPP広告と相性の良い商品③]需要過多の商品
[楽天RPP広告と相性の良い商品④]高単価な商品
[楽天RPP広告と相性の良い商品①]転換率と利益率の高い商品
楽天RPP広告は、当たり前ですが、広告のため、クリックされればされるほど、広告費が発生します。
そのため、広告費をかける以上、ある程度コンスタントに売れていってくれなければ、広告費倒れや赤字が積み上がっていくという負のスパイラルに巻き込まれていく可能性が高まります。
それを回避するための重要なポイントは、シンプルですが、広告配信の対象となる商品が、計算が立ちやすい転換率の高さと、広告費を使っても利益が確保しやすい利益率の高さを備えた商品であることが求められます。
まずは当たりを見るために、全商品を広告配信の対象にするのはもちろん良いですが、どんな店舗でも、転換率の悪い商品もあれば利益率の低い商品も必ずあります。
そういった商品は広告配信の対象からは外し、転換率や利益率の高い商品に広告経由での集客と販売を引っ張ってもらい、その訪問者や購入者に、ついでに広告対象外の商品も見てもらえるような流れを構築する方が経営としては健全です。
楽天RPP広告の運用においては、自店舗の売上と利益の最大化、お客様目線で自店の商品はどのように見られるかの客観性、この両方の視点で最適な広告戦略を考えていくことが重要です。
[楽天RPP広告と相性の良い商品②]ターゲットが明確な商品
楽天RPP広告で費用対効果が出ないパターンのひとつに、ユーザーと広告対象商品のミスマッチが挙げられます。
これは、最も多いのが、商品ページ上のテキスト情報に商品と関係性が薄いキーワードが登録されており、それが広告出稿対象のキーワードとなって広告が露出しているケースです。
これであれば、商品ページ上のテキスト情報の修正によって解消できますが、もっと根が深いケースも存在します。
それは、そもそも商品自体に誰向けの商品なのかがはっきりしづらい性質があり、ターゲットとユーザー層が明確ではないケースです。
この場合は、商品ページ上のテキスト情報の修正など、なかなか小手先での改善は難しいため、一旦広告の配信対象から外す方向で考える方が賢明です。
たとえ、それがどんなに良い商品であっても、広告閲覧者がその商品を求めていなければ、どんなに知恵を絞って広告を出したところで購入されることはほぼありえません。
そのためこの点でもまた、楽天RPP広告の運用においては、自店舗の売上と利益の最大化、お客様目線で自店の商品がどのように見られるかの客観性、この両方の視点で最適な広告戦略を考えていくことが重要であると言えます。
[楽天RPP広告と相性の良い商品③]需要過多の商品
欲しいと思っている人数に対して、出回っている個数の方が少なければ、市場では、欲しい人たちの間で在庫の取り合いが起こります。
いわゆる、需要と供給のバランスでいうところの、需要過多という状態です。
その反面、逆の供給過多の場合は、在庫処分やファイヤーセールなど、安売り合戦や価格競争が起こります。
仮に、この前者の需要過多の状態であれば、売り手市場のため、広告を打つ場合も比較的コスパ良く運用することができます。
逆に、供給過多の状態であれば、買い手市場のため、よほど魅力的なオファーの提示がない限りは自店舗に注文が集中することは考えにくいため、広告の費用対効果はかなり悪くなる可能性が高いです。
この観点でも、広告の配信対象にしようとしている商品は果たしてどちらの商品なのか、しっかりと見極めて判断していくことが重要です。
[楽天RPP広告と相性の良い商品④]高単価な商品
これはシンプルに、低単価な商品よりも高単価な商品の方が、売上対広告比率が圧縮しやすいためです。
例えば、同じキーワードがターゲットでクリック単価も同じ50円の、AとBという商品があったとします。
販売価格はAが2,000円・Bが5,000円、利益率は20%、1個売れるまでにかかる平均の広告費(=CPA、顧客獲得単価)は500円と仮定します。
上記の設定でシミュレーションすると、Aの利益額は400円、そこに広告費が500円かかって、楽天RPP広告経由で1個販売した場合の結果はー100円になります。
Bの利益額は1,000円、そこに広告費が500円かかって、楽天RPP広告経由で1個販売した場合の結果は+500円になります。
どうでしょうか?
シンプルに上記のシミュレーションからだけでも、高単価な商品の方が広告費を飲み込んでも利益が出やすいことは、一目瞭然ですよね。
低単価な商品でも、お試し系入口商品の立ち上げの投資として割り切って楽天RPP広告を活用するなど、やる目的や意図が明確になっている場合は問題ありません。
しかし、そうでない場合は、楽天RPP広告の配信対象商品は、できるだけ高単価な商品を選択するようにしていきましょう。
その方が経営観点でも適切であると言えます。
楽天RPP広告と相性の悪い商品とは?
逆に、楽天RPP広告と相性の悪い商品とは、どのような商品なのでしょうか?
ここでは、代表的な以下の4つについて解説していきます。
[楽天RPP広告と相性の悪い商品②]ターゲットが不明確な商品
[楽天RPP広告と相性の悪い商品③]供給過多の商品
[楽天RPP広告と相性の悪い商品④]低単価な商品
[楽天RPP広告と相性の悪い商品①]転換率と利益率の低い商品
転換率と利益率の低い商品を楽天RPP広告で配信対象にしてしまうと、明らかに無駄な広告費の発生とROAS(=ロアス、Return On Advertising Spend)の低下、経営状態の悪化を招きます。
転換率と利益率の低い商品は、広告ありきでの販売戦略ではなく、オーガニック(自然検索)経由での販売戦略や、売れて初めてコストとして発生するクーポンでの割引やポイントアップなどの販促施策を軸にした販売戦略を立てるようにしましょう。
[楽天RPP広告と相性の悪い商品②]ターゲットが不明確な商品
ターゲットが不明確な商品を楽天RPP広告の配信対象にすることも、販売につながらない無駄な広告費の発生やROASの低下を招き、経営状態の悪化を引き起こす原因になります。
広告の対象とする商品は、誰が購入するのかが曖昧な商品ではなく、必ずターゲットが明確で売りやすい商品を選択しましょう。
[楽天RPP広告と相性の悪い商品③]供給過多の商品
多くの店舗で販売されていたり、実店舗やネットショップを問わずどこでも購入できるような供給過多の商品は、買い手市場のため価格競争に巻き込まれやすく、利益を確保していくのが難しいケースがほとんどです。
そんな商品で楽天RPP広告を配信しても、広告費倒れや赤字発生のもとにしかならないため、供給過多の商品での広告配信もおすすめはできません。
このケースも、広告ありきでの販売戦略ではなく、オーガニック(自然検索)経由での販売戦略や、売れて初めてコストとして発生するクーポンでの割引やポイントアップなどの販促施策を軸にした、利益を確保しやすい販売戦略を立てるように努めてください。
[楽天RPP広告と相性の悪い商品④]低単価な商品
低単価な商品を楽天RPP広告の配信対象にした場合、もし、ターゲットとなるコアキーワードのクリック単価が高かったり、なかなかコンスタントに売れていってくれなければ、1個あたりの利益額がそもそも低いために、この場合も広告費倒れや赤字発生のもとにしかつながりません。
先ほども解説いたしましたが、低単価な商品でも、お試し系入口商品の立ち上げの投資として割り切って楽天RPP広告を活用するなど、やる目的や意図が明確になっている場合は問題ありません。
しかし、そうでない場合は、楽天RPP広告の配信対象商品はできる限り高単価な商品を選択するように心がけていきましょう。
楽天RPP広告導入時の設定方法
続いては、RPP広告導入時の設定方法について見ていきましょう。
大まかには、以下の3つステップで進めていきます。
[楽天RPP広告導入時の設定方法②]広告(プロモーションメニュー)の検索連動型広告(RPP)をクリック
[楽天RPP広告導入時の設定方法③]メニューボタンの「キャンペーン」に入り「新規登録」から設定開始
[楽天RPP広告導入時の設定方法①]楽天RMSへログイン
楽天RPP広告の設定はすべて楽天RMSから行うため、まずは楽天RMSにログインしてトップページを開きましょう。
ちなみに、楽天RMSはスマホアプリ版もありますが、PC版からでなければ詳細な設定はできないため、必ずPC版の楽天RMSにてログインしてください。
[楽天RPP広告導入時の設定方法②]広告(プロモーションメニュー)の検索連動型広告(RPP)をクリック
PC版の楽天RMSにログインしてトップページを開いたら、続いてはレフトナビから、
上記の①②③の順に進んで、楽天RPP広告のメニュー画面を開いてください。
[楽天RPP広告導入時の設定方法③]メニューボタンの「キャンペーン」に入り「新規登録」から設定開始
楽天RPP広告のメニュー画面を開いたら、続いては、
をクリックして、キャンペーン管理画面を開いてください。
続いて、その画面上に表示されている、
をクリックして、ここから楽天RPP広告を配信するためのキャンペーン新規登録の詳細設定を行います。
ここまでで、楽天RPP広告の配信を開始するための、キャンペーン新規登録の詳細設定前までの準備は完了です。
楽天RPP広告のキャンペーン新規登録時の設定方法と広告予算等の設定・修正方法
続いて、楽天RPP広告のキャンペーン新規登録の詳細設定と、広告予算の設定・修正方法について解説していきます。
楽天RPP広告のキャンペーン新規登録時の設定方法
上記の「新規登録ボタン」をクリックすると、キャンペーン新規登録のポップアップが表示されます。
その画面上で、①②③④⑤⑥の順に設定を行うことで、楽天RPP広告のキャンペーン新規登録は完了です。
①キャンペーン名
ここには、任意の管理しやすいキャンペーン名を登録してください。
②ステータス
広告配信をすぐに開始したければ「有効」、逆にすぐに開始したくない場合や途中で止めたい場合は「無効」にチェックを入れてください。
③継続月予算
当月の広告月予算を入力します。また、入力した金額は変更しない限り、次月以降も続けて適用されます。
④1クリックあたりの入札単価
1クリックあたりの入札単価を入力します。ここではまずキャンペーンCPCの設定になるため、最低クリック単価は10円から設定が可能です。
⑤ランク別入札最適化
この機能は、ユーザーの会員ランクによって商品閲覧時の入札価格を自動的に最適化するオプション機能で、会員ランクの高いユーザーに対しては入札を強化し、ランクの低いユーザーに対しては入札を弱めることにより、DPG会員(ダイヤモンド・プラチナ・ゴールドランクの会員の通称)などの購入確度の高いユーザーに対してより露出を強化する仕組みです。
すぐに機能をONしたければ「有効」、逆にしたくない場合は「無効」にチェックを入れてください。
⑥登録する
最終的にこのボタンをクリックすれば、楽天RPP広告のキャンペーン新規登録は完了です。
楽天RPP広告のキャンペーン予算等の設定・修正方法
キャンペーン新規登録時と登録済みキャンペーンの、継続月予算やキャンペーンCPCのクリック単価の設定・修正方法は以下の流れで行います。
キャンペーン新規登録時の予算の設定方法
キャンペーン新規登録時の場合は、上記「楽天RPP広告のキャンペーン新規登録の詳細設定」の③④の箇所を入力することで完了します。
再度、上記を参照してください。
登録済みキャンペーンの予算の修正方法
すでに登録済みのキャンペーンの広告予算の修正は、以下の流れで修正を行ってください。
②メニューのキャンペーンを選択し、更新したいキャンペーン上の「継続月予算」と「CPC(1クリックあたりの入札単価)」にそれぞれ設定したい金額を入力し、入力後にEnterキーを押して更新完了
楽天RPP広告でキーワード設定を行う際の商品CPCとクリック単価の設定方法
キーワード設定は、登録済みのキャンペーン上で行う設定のため、まだキャンペーンをひとつも立ち上げていない場合は、先にキャンペーン新規登録を完了させてください。
キャンペーンを登録済みの状態で、以下の流れで設定を行ってください。
①メニューの「商品・キーワード設定」を選択
②新規登録をクリック
③広告を個別に配信したい商品の商品管理番号を入力
④商品管理番号の入力ができたら「登録する」をクリック
⑤その商品単独でかける商品CPCを設定
⑥キーワードの入力マークをクリック
⑦ターゲティングしたいキーワードを入力
⑧自動的に表示される目安CPCを参考に設定したいクリック単価を入力
⑨その条件での登録でOKなら「キーワード登録」をクリックで設定完了
楽天RPP広告のイベント開催時の運用テクニックやコツ
楽天市場では、
・5のつく日(毎月5日、15日、25日)
・0のつく日(毎月10日、20日、30日)
・ご愛顧感謝デー(毎月18日)
・お買い物マラソン(月1〜2回/各4〜7日間開催)
・楽天スーパーSALE(年4回/3月、6月、9月、12月開催)
上記のようなイベントが定例的に開催されています。
これらの楽天市場内イベントが開催されるタイミングでは、楽天カードユーザーや楽天会員の中でもランクの高いDPG会員(ダイヤモンド・プラチナ・ゴールド会員)向けのポイント還元率が高くなり、楽天会員の買い物意欲が相対的に上がるため、楽天全体の流通額が急激に伸びます。
そのため、そのタイミングにあわせて、クーポン発行やポイントアップ、店舗独自のセール企画など、店舗側でも販売促進の努力を行うことは楽天市場での売上アップには欠かせないポイントです。
その際に、楽天RPP広告は、自店舗への集客における重要な役割を果たします。
ここでは、そんな楽天市場内イベント開催時の楽天RPP広告の運用テクニックやコツについて、以下の4つについて解説していきます。
[楽天RPP広告のイベント開催時の運用テクニックやコツ②]自店舗の商品の露出状況のこまめな確認
[楽天RPP広告のイベント開催時の運用テクニックやコツ③]広告予算の適切なコントロール
[楽天RPP広告のイベント開催時の運用テクニックやコツ④]主力商品や注力商品向けの運用ではキーワード設定を適切に行う
[楽天RPP広告のイベント開催時の運用テクニックやコツ①]キャンペーンCPCや商品CPC、キーワード設定のキーワードCPC等のクリック単価の調整
楽天市場内のイベント開催のタイミングでは、どの店舗も攻勢をかけてくるため、非イベント開催時よりも楽天RPP広告のクリック単価は高くなる傾向があります。
しかしながら、上記を軽視して、いつも通りのクリック単価のままでイベントに入ってしまうと、思いがけずシェアを競合他店に奪われ、流入や売上がダウンしてしまうケースも少なくありません。
そのため、楽天市場内のイベント開催のタイミングでは、出品点数が多く店舗全体として楽天RPP広告を運用している場合はキャンペーンCPCを、広告配信対象の商品を絞り込んでいる場合は各商品の商品CPCを、さらに売上の源泉となっている重要なキーワードが明確な場合はキーワードごとのクリック単価を、それぞれ適切に調整を行うことが重要です。
また、クリック単価の高騰が起こると利益も毀損しやすくなるため、やはりこの観点からも、楽天RPP広告の配信対象には転換率や利益率が高い商品の方が向いていると言えます。
ユーザーの買い物意欲が高まるタイミングできちんと売上を構築していくためにも、自店舗における適切な楽天RPP広告の運用戦略は、普段からしっかりと熟考しておくようにしましょう。
[楽天RPP広告のイベント開催時の運用テクニックやコツ②]自店舗の商品の露出状況のこまめな確認
上記でもお伝えの通り、楽天市場内のイベント開催のタイミングでは、どの店舗もシェアを獲得するために攻勢をかけきます。
そこで大切なのが、自店舗の商品が楽天RPP広告で、狙ったキーワードの検索結果にちゃんと露出できているかどうかのチェックです。
いくら広告を設定していても、露出されるかどうかは、あくまで設定した入札内容において相対的に優位性があるかどうかで決まります。
そのため、きちんと一定の露出を確保するためには、こまめな露出状況の確認やキャンペーンのクリック単価のチューニングは、必ずやらなければなりません。
せっかくの売上を伸ばしやすいタイミングに機会損失を発生させないように、楽天RPP広告を最大限に活用できるよう、内部体制はしっかりと整えておきましょう。
[楽天RPP広告のイベント開催時の運用テクニックやコツ③]広告予算の適切なコントロール
普段から広告費を使いすぎないようにと、継続月予算をこまめに引き上げていく運用は、リスクヘッジ観点では悪くない運用判断です。
しかし、継続月予算が上限に達してしまうと、広告配信は自動的にストップします。
そのため、イベント開催時や繁忙期に、うっかり配信がストップしていることに気づかず機会損失が発生してしまう場面は、実は、現場ではよく見かける光景だったりします。
それを回避するためにおすすめの方法としては、シンプルですが、イベント開催時は先にある程度、継続月予算の金額を引き上げておくというやり方です。
これは、毎月の広告に使える予算がある程度決まっていれば、そこまで難しい運用ではないです。
また、実際に多くの店舗が、ある程度、月初の時点でひと月分の継続月予算を設定した上で、随時、クリック単価を上げたり下げたりのチューニングを実施しながら、キャンペーンの調整を行っています。
店舗により運営方針はそれぞれですが、楽天RPP広告の恩恵を最大化するための広告予算の適切なコントロールは、非常に重要なポイントです。
ひとつひとつのことをできるだけ仕組み化していけるよう、内部体制をしっかり整えていきましょう。
[楽天RPP広告のイベント開催時の運用テクニックやコツ④]主力商品や注力商品向けの運用ではキーワード設定を適切に行う
店舗運営の軸となる主力商品や注力商品販売向けの広告運用は、より詳細で精緻な運用が求められます。
そのためには、キャンペーンCPCや商品CPCだけでなく、キーワード設定も含めての戦略立てが必要です。
楽天RPP広告では、キーワード設定を駆使した打ち手がうまくいけば、幅広く市場に網を張ることができるため、売上の安定やシェアの拡大のためには避けては通れない道です。
また、自店舗の商品が、どのようなキーワードでの流入が多いかをパフォーマンスレポートでチェックするためのテスト観点でも、ユーザーの購入意欲が上がるイベント開催時のキーワード設定への注力は非常に有効です。
売上の最大化を目指していく上で、この楽天RPP広告のキーワード設定機能は、うまく活用できれば店舗にとってこれ以上ない強力な武器になります。
競合がどのような運用を行っているのか、普段からしっかりと観察していくことも重要です。
楽天RPP広告でおさえておきたい対策やコツ
続いて、楽天RPP広告を利用する上でぜひおさえておきたい対策やコツについて、ここでは以下の3つについて解説していきます。
[楽天RPP広告でおさえておきたい対策やコツ②]配信対象から外すための除外商品の設定は必ず行う
[楽天RPP広告でおさえておきたい対策やコツ③]定期的にパフォーマンスレポートをチェックして改善を行う
[楽天RPP広告でおさえておきたい対策やコツ①]商品ごとに個別登録とキーワード設定を行う
楽天RPP広告では、店舗内の商品全体が配信対象になるキャンペーンCPC(最低クリック単価10円)の設定の他に、商品ごとに個別で登録して運用を行う商品CPC(最低クリック単価10円)と、個別登録した商品で10個まで特定のキーワードに対して配信を強化できるキーワード設定(最低クリック単価40円)という、2つの機能が用意されています。
シンプルに、商品個別での注力のためと特定のキーワードへの注力のためというのが、上記2つの機能の主目的ですが、それ以外にも副次的に得られる大きなメリットがあります。
それは、パフォーマンスレポート上で、キーワード別のパフォーマンスが確認できるようになる点です。
キャンペーンCPCの設定だけでも、パフォーマンスレポート上で商品別のパフォーマンスは上位10商品まで確認が可能です。
しかし、キーワード別のパフォーマンスは、実は、キーワード設定をしたキーワードに関する情報しか、パフォーマンスレポートでは閲覧できない仕組みになっています。
そのため、販売への影響度をはかりたい検索キーワードがある場合は、楽天RPP広告で、商品CPCとキーワード設定を行う必要があるのです。
この点はぜひおさえておいてください。
ただし、キーワード設定は最低クリック単価が40円からと少し割高のため、キーワード登録時は入札設定を誤らないようにくれぐれも注意してください。
[楽天RPP広告でおさえておきたい対策やコツ②]配信対象から外すための除外商品の設定は必ず行う
楽天RPP広告には、広告の配信対象から特定の商品を外すための、除外設定機能が備わっています。
除外設定機能を使わなければ、店舗内に登録されている商品は自動的にすべて広告の配信対象になります。
しかし、転換率が悪い商品や利益率が低い商品など、広告の配信対象から外したい商品も中には存在するはずです。
そんな場合は必ず、この除外設定機能を使って、広告の配信対象から外すようにしましょう。
商品の除外設定登録は、楽天RPP広告のメニューにある「除外商品」というボタンをクリックして行います。
登録商品数が多数ある場合は、
にて、一括でのアップロードが可能です。
登録商品数が数商品の場合は、
にて、入力フォームから手動での設定も可能になっています。
また、上記の流れで一度は除外設定を行った後も、新しく商品登録を行った際などに、忙しさから除外設定登録が抜け漏れることがよくあります。
そのため、新商品登録は、楽天RPP広告の除外設定登録も含めて、社内では抜け漏れ防止策としてマニュアル等で仕組み化することをおすすめします。
[楽天RPP広告でおさえておきたい対策やコツ③]定期的にパフォーマンスレポートをチェックして改善を行う
楽天RPP広告を有効に活用していくためには、パフォーマンスレポートによる分析と改善行動が欠かせません。
なぜなら、広告を打った後に、その結果がどうであったのかを確認しなければ、運用の仕方が合っているのかいないのか、判断することができないからです。
楽天RPP広告のパフォーマンスレポートでは、
・CTR(=クリック率)
・平均クリック単価(合計/新規/リピート)
・クリック数(合計/新規/リピート)
・売上金額(12時間計測 : 合計/新規/リピート、720時間計測 : 合計/新規/リピート)
・売上件数(12時間計測 : 合計/新規/リピート、720時間計測 : 合計/新規/リピート)
・CVR(=転換率、12時間計測 : 合計/新規/リピート、720時間計測 : 合計/新規/リピート)
・ROAS(=費用対効果割合、12時間計測 : 合計/新規/リピート、720時間計測 : 合計/新規/リピート)
・注文獲得単価(12時間計測 : 合計/新規/リピート、720時間計測 : 合計/新規/リピート)
上記の内容が確認できます。
これらを定期的に分析していくことで、自店舗の状態を把握し、適切な広告運用環境を作っていくことが重要です。
楽天RPP広告で個別商品登録とキーワード設定を行うメリット
続いて、楽天RPP広告で個別商品登録とキーワード設定を行うメリットについて、ここでは以下の代表的な2つについて解説していきます。
[楽天RPP広告で個別商品登録とキーワード設定を行うメリット②]楽天SEOに直結した個別キーワード経由での売上実績の蓄積
[楽天RPP広告で個別商品登録とキーワード設定を行うメリット①]個別のキーワード設定による露出強化と接触頻度の向上
1つ目のメリットは、個別キーワード設定による露出強化と接触頻度の向上です。
売上の重要な流入経路になっている検索キーワードは、商品ごとに必ず存在しています。
そのキーワードでの露出強化と広告を通じてのユーザーとの接触頻度向上をはかるには、キャンペーンCPCや商品CPCでは直接的なコントロールが難しいため、キーワード設定機能の活用が最も効果的です。
キーワード設定機能は、対象商品を個別登録しなければ使うことができないため、商品管理番号を入力の上、まずはキャンペーン上で個別に商品を登録するところからはじめましょう。
[楽天RPP広告で個別商品登録とキーワード設定を行うメリット②]楽天SEOに直結した個別キーワード経由での売上実績の蓄積
2つ目のメリットは、楽天SEOに直結した個別キーワード経由での売上実績の蓄積です。
商品の市場は、その商品全体として見た市場と、検索キーワードごとに細分化された市場が存在しており、言い換えると、検索キーワードごとに細分化された市場を足し上げたのがその商品全体の市場ということもできます。
また、検索キーワードによって、大きな市場もあれば小さな市場もあり、一般的には、ビッグキーワードやミドルキーワードやスモールキーワードとも呼ばれます。
そのため、どの検索キーワード経由でのシェアを獲りにいくかの選定は、販売戦略を立てる上でも、売上に直結した非常に重要なポイントです。
シェアを獲りにいく市場=検索キーワードが決まったら、まず目指すべきことは、その検索キーワードでの楽天サーチにおける自然検索の上位表示の確立です。
そのためには、その検索キーワード経由での販売実績の積み上げが必要になります。
その理由は、楽天SEOの上位表示における評価軸で最大の評価ポイントが、販売実績だからです。
楽天市場の立場からすれば、より良い商品をお客様におすすめしたいと考えるため、売れている商品(=選ばれている商品)を上位表示させたいという思惑は、プラットホーマーとしては当たり前の考え方です。
しかし、該当する検索キーワードの自然検索でまだ上位表示ができていない状態では、その検索キーワード経由での販売実績を積み上げるのは、現実的に、ほぼ無理です。
そんな時に、楽天RPP広告は強力な援軍になってくれます。
楽天RPP広告を活用すれば、実績のない商品ページでも検索結果面の最上部に表示させられます。
はじめのうちは、楽天RPP広告経由での販売実績で自然検索上位を目指し、ある程度上位に上がってきたら、その広告費の割合を少しずつ下げていき、そのスライドした広告費を、今度は別の検索キーワードの市場開拓向けに振り向けます。
それを繰り返しながら、ひとつずつ、楽天SEOと検索キーワードごとに細分化された市場を確実に攻略していきましょう。
楽天RPP広告で個別商品登録とキーワード設定を行うデメリット
逆に、楽天RPP広告で個別商品登録とキーワード設定を行うのはデメリットもあります。
ここでは、以下の代表的な2つについて解説していきます。
[楽天RPP広告で個別商品登録とキーワード設定を行うデメリット②]競合に注力キーワードがバレる
[楽天RPP広告で個別商品登録とキーワード設定を行うデメリット①]確実に広告費の費用負担は上がる
1つ目のデメリットは、確実に広告費の費用負担は上がる点です。
キャンペーンCPCと商品CPCは最低クリック単価が10円ですが、キーワード設定の最低クリック単価は40円と割高のため、利用するとなると、物理的に、広告費の費用負担は確実に上がります。
そのため、自店舗で1ヶ月に使える広告費は必ず明確にし、経営を圧迫しない適切な広告運用を行っていく必要があります。
また、運用の仕方としては、小さく始めて様子を見ながら徐々に広げていくやり方が、規模感がまだ小さなうちは広告費トラブルを避ける意味では堅実な取り組み方です。
[楽天RPP広告で個別商品登録とキーワード設定を行うデメリット②]競合に注力キーワードがバレる
2つ目のデメリットは、競合に注力キーワードがバレる点です。
当然ですが、特定のキーワードに対して広告をかけて露出強化をしていくわけですから、競合にもそれは広告を通じて筒抜けになります。
仮に、まったく同じ商品を取り扱っていた場合、そこに自店舗よりも強力な内容の販促施策をかぶせてこられたら、ポイント合戦やクーポン合戦、結果的に価格競争に陥ることは否めません。
そういったことを避けるためには、また、その競争に勝ち抜いていくためには、楽天RPP広告では、転換率や利益率の高い商品や、自店舗でしか取り扱っていない独占仕入商品や、店舗独自のオリジナル商品などを配信対象としていくべきであることは、ここまでの解説でお伝えの通りです。
多少の外的な要因にはびくともしないような、ある程度の参入障壁や強力な経営構造の構築は、前提として、楽天市場のような比較検討型のプラットホームで戦う上では非常に重要なポイントです。
楽天RPP広告の表示順位決定ロジックと必要な対策
楽天RPP広告は、実は、単純にクリック単価を高く設定したからといって、必ず上位表示されるわけではありません。
しかし、どういう基準で露出度合や表示順位が決まるのか、そのロジックは非公開のため、はっきりしたことは誰にも分からないのが実情です。
ただ、長年の経験からおおよその見当はつくため、それに基づいた「仮説」として、ここでは楽天RPP広告の表示順位決定ロジックと必要な対策について解説していきます。
<仮説>楽天RPP広告の露出度合と表示順位を決定している要素
長年の経験から、楽天RPP広告の露出度合と表示順位を決定している要素として、以下の3点が重要なポイントであると推測しています。
入札クリック単価
楽天RPP広告は入札型の有料広告のため、まずは単純に、クリック単価の入札額が高ければ高いほど、露出度合の強化や上位表示には確実に直結しています。
しかし、冒頭でもお伝えの通り、単にクリック単価を高く設定したからといって、必ず上位表示されることが保証されているわけではないところが、この広告の特徴です。
また、キャンペーンCPC・商品CPC・キーワード設定に関わらず、販売実績がない商品ほど上位表示には高額入札が必要になり、その逆に、販売実績が上がっていくにつれて、分かりやすいところでは、キーワード設定の目安CPCは目に見えて下がっていきます。
これは、楽天市場の、
という、自然検索順位の決定方針ともリンクしており、楽天RPP広告は、販売実績が増えていくほど広告費は安くなっていき、その反面、販売実績がまだあまりないうちは、上位表示にはそれ相応の割増料金が求められる仕組みであるということを意味しています。
販売金額
上記でもお伝えの通り、売上(販売金額)が高い商品の方が露出度合と表示順位は高くなる傾向にあります。
販売件数
こちらも同様に、上記でもお伝えの通り、販売件数(=販売実績)が高い商品の方が露出度合と表示順位は高くなる傾向にあります。
楽天RPP広告の運用について事前に知っておくべきポイント
楽天RPP広告は、小規模店舗や初心者でも手軽に始められる非常に便利な集客ツールですが、うまく活用していくために事前に知っておくべきポイントもあります。
ここでは、おさえておきたいポイントとして、以下の2つについて解説していきます。
[楽天RPP広告の運用について事前に知っておくべきポイント②]パフォーマンスレポートはキャンペーン全体だけではなく商品別とキーワード別の確認も必須
[楽天RPP広告の運用について事前に知っておくべきポイント①]店舗内の出品中の全商品が配信対象になる
楽天RPP広告は、基本的に店舗内の出品中の全商品が配信対象になる仕組みです。
そのため、もし出品数が数千〜数万など膨大になる場合は、たとえキャンペーンCPCや商品CPCが最低入札単価の10円であったとしても、月間の広告費はかなり高額になってしまう可能性があります。
また、転換率や利益率の低い商品がある場合、その商品に広告の露出が集中してしまった場合、ROASや経営状態の悪化を招く原因になります。
楽天RPP広告には、広告の配信対象にしたくない商品を外すために、除外設定という機能が備わっています。
転換率や利益率の悪い商品や、その他の理由から広告配信対象から外すべき商品がある場合は、無駄な広告費の発生を抑止するためにも、この除外設定機能を使って必ず外しておくようにしましょう。
また、商品の新規登録時の除外設定漏れも日常的によく起こるため、注意が必要です。
楽天RPP広告の除外設定のやり方は先ほどこちらで解説していますので、併せて再度チェックするようにしてください。
[楽天RPP広告の運用について事前に知っておくべきポイント②]パフォーマンスレポートはキャンペーン全体だけではなく商品別とキーワード別の確認も必須
楽天RPP広告を利用していくにあたって、運用面の改善をはかるためにパフォーマンスレポートを活用していくことは必須の要件です。
しかし、多くの店舗でよく見受けられるのが、集計単位の「キャンペーン」のレポートだけを参照して運用の良し悪しを判断しているという状況です。
キャンペーン全体の結果は、配信対象のひとつひとつの商品に対する結果が積み上がって構成されています。
そのため、集計単位の「商品別」のレポートもしっかりと見ていかなければ、本質的な改善行動を行うことはできません。
商品別レポートでは、
・売上件数(合計720時間)TOP10
・ROAS(合計720時間)TOP10
と、複数のセグメントで実績確認が可能なため、これらを月単位・週単位・日単位で細かくチェックし、広告との相性が良い商品は注力度を上げる判断をしたり、逆に、広告との相性が悪い商品は除外設定するなどして、広告のパフォーマンスを上げていく努力が必要です。
また、キーワード設定を行っている場合は、同じく、集計単位「キーワード別」のレポートも参照し、該当する商品のキーワード選定や各キーワードごとのパフォーマンスに対する改善行動も進めていくことが必要です。
楽天RPP広告のパフォーマンスレポートは、キャンペーンレポートだけでなく、商品別レポートとキーワード別レポートも併せて確認し、ミクロとマクロの両方の視点からのアプローチを徹底してください。
楽天RPP広告の運用成果の最大化に役立つコツやノウハウ
続いて、楽天RPP広告の運用成果の最大化に役立つコツやノウハウを、ここでは以下の6つについて解説していきます。
[楽天RPP広告の運用成果の最大化に役立つコツやノウハウ②]適切な広告予算設定のコツ
[楽天RPP広告の運用成果の最大化に役立つコツやノウハウ③]キャンペーンCPCを10円→11円に上げる
[楽天RPP広告の運用成果の最大化に役立つコツやノウハウ④]ロングテール系のキーワードへの注力
[楽天RPP広告の運用成果の最大化に役立つコツやノウハウ⑤]売れ筋系のリピート商品はしっかりと露出強化を
[楽天RPP広告の運用成果の最大化に役立つコツやノウハウ⑥]イベント開催時はCPCを引き上げて露出強化を
[楽天RPP広告の運用成果の最大化に役立つコツやノウハウ①]広告利用の目的を明らかにする
楽天RPP広告の運用成果を最大化していくためにも、
・どういう目的や位置付けで
・楽天RPP広告を利用していくのか
という部分を、ハッキリと明らかにしておく必要があります。
5万軒以上のお店があれば、店舗ごとに、
・自力ではできない新規の顧客層を開拓したい
・自然検索での上位表示を実現するための補助
・親和性の高いキーワードを探すためのツールとして
・店舗や商品の認知獲得のため
など、楽天RPP広告を使う目的は様々です。
この部分を明らかにすることによって、他の施策も関連性をもって立てやすくなります。
楽天RPP広告を利用していくのであれば、前提や共通認識として、まずは自店舗の戦略における目的や位置付けは必ず明らかにしておきましょう。
[楽天RPP広告の運用成果の最大化に役立つコツやノウハウ②]適切な広告予算設定のコツ
楽天RPP広告では、広告予算設定も非常に重要なポイントです。
継続月予算は最低5,000円からとなっていますが、継続月予算の設定額によっては、広告の検索結果面での表示頻度に影響が出る可能性があります。
これは明確に情報開示されているわけではありませんし、楽天ECCも把握している情報ではありませんが、継続月予算が高いほど表示頻度が優遇され、逆に低いとあまり表示してもらえないという仮説の話です。
楽天ECCの間でも、密かにこの仮説の信者は多いです。
適切な広告予算設定のコツとして、まずは小さく始めて、状況を確認しながら段階的に増やしていくべきというのは、確実に間違いありません。
しかし、上記の仮説が正解であれば、表示頻度は悪くなってしまいます。
そのため、勝負どころの場面では、一度お試しで、継続月予算の設定額を引き上げて、配信状況に変化があるかどうかをチェックしてみることをおすすめします。
[楽天RPP広告の運用成果の最大化に役立つコツやノウハウ③]キャンペーンCPCを10円→11円に上げる
楽天RPP広告の最低クリック単価は、キャンペーンCPCと商品CPCの10円です。
また、楽天RPP広告運用のメインは商品CPCとキーワード設定だと考え、その2点に集中してキャンペーンCPCは放置している店舗が、実は、少なくありません。
結論、それは間違いであり、逆です。
パフォーマンスレポートをよく見れば分かりますが、楽天RPP広告経由の売上の大半は、キャンペーンCPC経由なのです。
そのため、実は、キャンペーンCPCは初期に設定した10円のまま、放置されている状況がほとんどです。
そこで、多くの店舗が10円で設定しているところに、11円で設定すると、どうなると思いますか?
そうです。
競合他店を出し抜いて、キャンペーンCPC経由でより多くの流入を獲得できる可能性が、飛躍的にアップできるわけです。
これは意外と盲点です。
まずは10円→11円からでも構いませんので、一度、騙されたと思って、ぜひキャンペーンCPCのクリック単価を引き上げてみてください。
[楽天RPP広告の運用成果の最大化に役立つコツやノウハウ④]ロングテール系のキーワードへの注力
これは、楽天RPP広告に限らず、楽天SEO全体に言えることですが、どの検索キーワードに対して注力していくかの「キーワード選定」も、中長期的に商品の売れ行きを左右する重要なポイントです。
ただし、まだ販売実績が少ないうちからビッグキーワードに注力しても、売れないどころか検索上位表示も厳しいため、まずはサジェストに表示される複合キーワードなど、ロングテール系のキーワード(スモールキーワードやニッチ系キーワードなど)から狙っていくことが大切です。
例えば、単に「水筒」というキーワードよりも、「水筒 キッズ」や「水筒 保温保冷」といったニーズがより具体的なキーワードの方が、キーワード観点でのマーケットサイズは小さくなりますが、ユーザーマッチングの精度も上がり、広告表示と売れる可能性は高くなります。
このように、まずはロングテール系のキーワードで実績を作りながら、徐々に、大きな市場でもあるビッグキーワードへの注力にシフトしていくという流れが、楽天市場では弱者の正しい戦い方なのです。
[楽天RPP広告の運用成果の最大化に役立つコツやノウハウ⑤]売れ筋系のリピート商品はしっかりと露出強化を
楽天市場事業の運営は、リピート商品があると非常に展開が楽になります。
その理由は、一度買って終わりの商品がメインの場合は、新規客を半永久的にずっと追い続けていかなければなりませんが、リピート商品があると、リピーターによる一定の売上が見込みやすくなるためです。
したがって、リピート率が高い商品は、新規客を獲得できればリピート売上が見込めることから、楽天RPP広告の配信対象にはもってこいなんですね。
ワンコインや1000円ポッキリなどのお試し商品が作れる場合は、楽天RPP広告を使って、それを入口商品として強化していくのも一つの手です。
[楽天RPP広告の運用成果の最大化に役立つコツやノウハウ⑥]イベント開催時はCPCを引き上げて露出強化を
楽天市場では、ワンダフルデー、5のつく日、0のつく日、お買い物マラソンなどのイベントが、定期的に開催されています。
そして、それらのイベントのタイミングでは楽天会員向けにポイントアップ企画が行われるため、お得に買い物できる期間とあって、楽天市場の流通総額も大きく伸びる傾向にあります。
そのため、そのタイミングに合わせて、店舗側でも上手く楽天RPP広告を活用することで、集客アップや売上アップをはかることは非常に重要なポイントです。
市場イベントの開催時には、キャンペーンCPC・商品CPC・キーワードCPCを調整し、売上と広告効果の最大化を目指していきましょう。
【補足】楽天市場内の楽天RPP広告以外の運用型広告について
楽天市場には、楽天RPP広告以外にも沢山の運用型広告が存在します。
楽天市場内のその他の運用型広告について、参考までにぜひこちらもチェックしてください。
楽天CPA広告(効果保証型広告)
楽天クーポンアドバンス広告(運用型クーポン広告)
TDA(ターゲティングディスプレイ)広告
TDAエクスパンション(TDA-EXP)
RPPエクスパンション(RPP-EXP)
【まとめ】楽天RPP広告とは?RPPの設定方法・費用・運用のコツなどを詳細解説
楽天RPP広告については、ここまでのレクチャーを通じて、小規模店舗から有名店や上位店舗まで、どの店舗にとっても、売上アップのためには非常に重要なツールであることがご理解いただけたのではないでしょうか。
今後もらく部では、日本全国の楽天市場ビジネスに従事されていらっしゃる皆さまのお役に立つ情報をお届けしていきます。
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以上、
楽天RPP広告とは?RPPの設定方法・費用・運用のコツなどを詳細解説
と題しまして、楽天市場内の最重要広告である楽天RPP広告について、楽天市場専門ECコンサルタントの見地から解説させていただきました。
コメント
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